ぬらりひょんの孫の非公式ファンサイトです。 基本、鴆×夜若の小説ブログになります。 管理人・蜂蜜林檎のつれづれなるままに、 萌えをぶつけていくだけのブログです。 ・鴆×夜若、大プッシュ☆ ・鴆は攻めだぁー! ・夜若は受けだぁー! ・全てのことよ、ドンと来い! な方のみ、ご覧ください。 非難・中傷・荒らし、おことわりです。
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えー・・・まずはお久しぶりです。
去年の夏に体をぶっこわし、
デッドっっ
オア☆
アライヴ!!
をさまよっておりました。
教訓・
人間、ごはん食べないとマジでヤバい。
でもまぁ、そんな中でも、
ぬら孫や皆様に支えられ、ここまで復活できたのです。
本当にありがとうございます。
で!!
そんなデッドオアアライヴの意識の中で、
一つのネタに火がついたのです。
それが
「実はリクオ様は男の子として育てられた女の子だった!!」ネタ。
女体化とはまた全然別です。
もう、生まれた時からリクオ様は女の子なのです。
という妄想はなはだしいこのネタ!!
KょうこさまにもOKをいただき、
今朝衝動のままに今回の一本を書き上げました。
衝動&短時間クオリティなので、
あんまり、深いツッコミとかはなしの方向で。
ついでに。
注意事項といたしまして、
アニメのリクオ様の脱ぎっぷりのよさとか、
原作のリクオ様の厚い胸板だとか、
リクオ様ーキャー素敵ー抱いてーレベルの筋肉の付き具合とか、
遠野でのイタクたちとの温泉神回とか、
まぁ、特に上半身の露出で拝見したものとかは。
全て!!
脳内補正してください!!
ここ、重要ですので!!(笑)
そんなのよゆーよゆー♪
おけおけ♪
といった心の広いお方のみ、
続きを読むからどうぞ♪
久方ぶりの執筆で多少文章変ですが、
まあ、そこもツッコまない感じでお願いいたします☆
「淡い桜。」 1
鴆に恋心を抱いたのはいつなんだろう?
その恋心をせき止める術が分からず、
リクオはその気持ちを鴆に告げた。
そして鴆は自分も幼いころからリクオに恋心を抱いていたと言ってくれた。
鴆に自分の心を見せる時だけ、リクオは自分の性を忘れた。
生まれてからずっと自分は男として育てられ、
そう思って生きてきた。
けれど、リクオの体は女の体だ。
ふくらみだした胸。
くびれだした腰。
隠し切れぬ女としての自分。
『生理』と呼ばれる現象が起き、
リクオの体は女になってしまった。
それは結構つい最近のことだ。
隠せるものではない。
現に本家の妖怪たちはリクオが女であることを知っているし、
それを偽って生きなければならない事実も知っていた。
子供の間はなんとかなった。
けれど、成長を止めることはできない。
成長するにつれ、リクオは怖いという感情を覚えた。
男でいられなくなれば手のひらからあふれるほどの、
守りたい者たちのことを守れなくなるではないだろうか。
そう言って泣いた自分を抱きしめてくれたのも鴆だった。
「大丈夫。お前は(リクオ)はお前(リクオ)だ。」と。
晴明というけじめをつけた今、もう本来のリクオとして生きてくれ。
そう、祖父が自分に言ってくれたのも結構最近の話だった。
それ以来、リクオは少しずつ自分は『女』なのだと、
ようやく理解してきたというのに。
「なんなんだよ・・一体。」
廊下を歩きながらリクオはひとりごこちた。
突然、今夜総会が行われるというのだ。
なのに議題はなにかというのを総大将の自分が聞かされていない。
一体なんなのか?
疑問を抱きながら、リクオはいつもの自分の席についた。
「なんなんですかねぇ~今夜の総会は。」
総会が始まった瞬間、最初に口を開いたのは一つ目だった。
自分を女だと皆に明かすために開かれた総会に
リクオが女の装束を身にまとい現れた瞬間、声をあげたのも一つ目だった。
まあ、あの時は声をあげて驚いたのは一つ目だけで、
それ以外の妖怪たちはああ。だろうな。といった表現しかしなかった。
一つ目も悪いやつではないのだがいまいち空気が読めない所がたまにある。
その様を見てリクオの一つ目への好感度が逆にちょっと上がったことは自分でも意外だと思う。
こほん。
まとめ役のカラス天狗が咳払いを一つする。
「えー、今夜の総会はぬらりひょん様からのお言葉で進めようと思う。
皆、心して聞くように。」
じじいが?
リクオはひっそりと眉をひそめた。
「さて。今宵は先日のリクオの一件についての続きになる。」
先日の?
何の話か、リクオは祖父の言葉を待った。
「リクオを正式に女として皆に紹介したが、
かといってここで世継ぎの問題が解決するわけではない。
よって、この場でリクオの婿候補をつのろうと思う。」
!!?
祖父の言葉にリクオは言葉を失った。
今、祖父はなんと言った?
婿候補?
自分には・・・
「ぬらりひょん様。」
それまで黙って話を聞いていたはずの鴆が上座の前へと出てきた。
「お言葉ではございますが、その案。
俺は受け入れるわけにはいきません。」
何が起きているのか。リクオにはいまいちそれが理解できない。
ただ、鴆がこれまで見たことない真剣な目をしてこちらを見ている。
そう思ったとたん、鴆は手を畳につき、深々と頭を下げてこう言った。
「破門を覚悟で申し上げます。」
そして、すっと息を吸った。
「俺はっ!
リクオを本気で愛していますっ!」
その姿、その言葉。
全てがリクオの何かをかき消した。
「その言葉は本当か。鴆。」
ぬらりひょんが冷たく言い放つ。
「はい。嘘・偽りなどあろうはずもありません。」
どくんどくんとリクオの心臓が脈を打つ。
まるで全身が鼓動を打っているようでこめかみが痛い。
何度もその一瞬が駆け巡る。
言ってくれた・・・本当に。
けれど、その言葉は。
次の時には、
リクオは一段高い、上座から飛び降り
鴆の首へとすがった。
これまで自分は守りたいたくさんの、
たくさんの者たちの為に剣をふるってきた。
時にはその命をかけて。
けれど。
ごめん。
この瞬間だけでいい。
百鬼のために、人間のために、
伸ばしてきたその腕を
愛しいこの男のためにだけ伸ばすことを
許してくれないだろうか。
リクオの中で謝罪や迷いや後悔、
そんな感情が渦を巻いた。
けれど、
自分のために全てを捨てようとする鴆への気持ちが
あふれだして、
止まらなかった。
きっとこの言葉を言えば、
一番怒るのはこの男なのだろう。
そんなことは百も承知。
すがりついた鴆の首から少しだけ頭を放して
リクオはぬらりひょん、ひいては幹部へと向き直る。
「じじい。
もし、鴆を破門にすると言うのなら・・」
この男のそばにいられなくなるのなら。
「俺はっ・・総大将の座を降りるっ!」
広間に一気にざわめいた。
「リクオっ!?お前、何を!?」
すがった腕の中の鴆が驚愕に見開いた目と声で自分に言う。
「・・・リクオ。」
ざわめきを打ち消したのはぬらりひょんだった。
「それは本気で言うておるのか?」
「ああ。」
すうと細めらたはるか昔と変わらぬ覇気をもつ目と
リクオの目が交差する。
どれだけそうしていたか。
数秒かもしれないし、数分だったかもしれない。
先に目をそらしたのはぬらりひょんだった。
「まあ・・そうじゃろの。」
先ほどの覇気はなんだったのか。
穏やかな老人の目つきに戻ったぬらりひょんが小さくため息なぞつきつつ
そうつぶやいた。
そして、手にもてあそんでいた扇子をパンと打ち鳴らすと
幹部一同、そして抱き合う形のままの鴆とリクオに向かって
「本日!この瞬間をもって薬師一派頭領・鴆を
三代目総大将・リクオの正式ないいなづけとする!」
『えええええぇぇぇぇぇぇーーー!!???』
思わずそう叫んだのは鴆とリクオの二人だけだ。
その反応に満足したのだろうぬらりひょんがタネをあかした。
「お前たちがおらん間に幹部共と決めたんじゃよ。
このままにして、かけおちでもされたらかなわん。
だったらいっそいいなづけにでもしてしまうか。とな。」
やれやれ、恋とは恐ろしい。なんぞとぬらりひょんは
わざとらしく肩をすくめて見せた。
ハメやがった・・・!!
ぬらりひょん・・いや、ひいては本家・幹部・貸元の妖怪どもっ!!
全員が鴆にカマをかけ、公の場でリクオへの気持ちを露見させ、
そして自分はむざむざそれにひっかかったのだ。
リクオが一瞬にして熱の冷めた頭で本気で暴れてやろうかな・・などと思ったりしたのだが。
「リクオ。お前が16になったら祝言じゃ。うれしかろ?」
ひょひょひょとぬらりひょんが笑う。
しゅうげん・・・?
あれ?しゅうげんってなんだっけ?それっておいしかったっけ?
『祝言っ~~~!!?』
またまた声をあげたのは鴆とリクオだけだった。
周りの幹部・・側近頭のつららなんかはニコニコ笑っていたりするが、
ほかの男どもからは純然たる殺気とかなんとかも交った気配がする。
けれど、異論を唱える者は一人としていなかった。
呆然とお互いを見る鴆とリクオを残し、
今夜は解散だとか、後は若い者にまかせて、とかリア充とかなんとかいいながら
ほかの妖怪たちは広間を後にした。
ぽつんと広間の真ん中に残された鴆とリクオはしばらくたってようやくお互いを見ることができた。
いいなづけ?
祝言?
結婚?
そんなこと、自分たちに叶うことなどないと思っていたのに。
いまさらになってそんな言葉が頭をよぎりだした。
「リクオ。」
自分の着物を握りしめたままのリクオを鴆はやっと抱きしめた。
許されるなんて思っていなかったことが、
叶うはずのない夢が叶ったのだ。
こんなに嬉しいことがあるだろうか。
いつか口にする気ではいたし、けれどそれは同時にリクオを失うことだと覚悟していたのだ。
「なあ。リクオ・・。
後からになっちまったけど。
あげようぜ・・祝言。
俺と夫婦(めおと)になってくれよ。
いっしょになろう。ずっと。」
腕の中のリクオがさらに自分の
着物を強く握り、
何度も「うん。」と言いながら、
声を殺して泣きつづけた。
その小さな体を抱きしめて、
ただ鴆はその百鬼を背負った背中をやさしく撫でつづけた。
自室に戻ったぬらりひょんは仏壇の前で煙管をふかしていた。
「のう、珱姫。
お主に昔いうたことがあったの。
主は桜のようだと。」
例えるなら『桜』。
美しく、
清らかで、
儚げで、
見る者の心をやわらげる。
リクオは最近、お前によく似てきおった。
お前は見事に咲いた満開の桜であったが、
しかしどうやら、リクオはまだ満開にはほど遠い七分咲きの桜らしい。
色はお前さんなんぞより、よほど淡い桜色の。
「さすがは主の孫じゃといいたいんじゃが、
そっちで鯉伴が怒り狂っておらんか?
あやつの親バカは筋金いりじゃからの。」
今夜、自分のところか鴆の夢枕に立って怒る息子を想像して、
ぬらりひょんはふはっと笑ってむせた。