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ぬらりひょんの孫の非公式ファンサイトです。 基本、鴆×夜若の小説ブログになります。 管理人・蜂蜜林檎のつれづれなるままに、 萌えをぶつけていくだけのブログです。 ・鴆×夜若、大プッシュ☆ ・鴆は攻めだぁー! ・夜若は受けだぁー! ・全てのことよ、ドンと来い! な方のみ、ご覧ください。 非難・中傷・荒らし、おことわりです。

   
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メリークリスマース☆☆
おっとぉ!
イブにあげようと思ったらクリスマス当日になっちゃったぜ☆
ワイルドだろう~?
(うちの職場にスギちゃんそっくりな人が来るんですが・・マジで似てる!!)
えーメリクリです!!
テンションMAX過ぎて、ホントどうしよう。
ホントはクリスマス話をUpするべきなんでしょうが・・・
あえて聖夜にこの話を書きたくなりました!!
いやいやいや・・・
ストックがなかったとかそん・・・げふごほ。
大丈夫!聖夜には奇跡が起きるものだから!!!(えっ?何の話?)
いやー、その場のテンションとノリで書き上げました。
以前書いた「レンくんなう!」の替え歌「リクオくんなう!」のネタをこんな所で使いました。
でもいっぺんのくいもなーし☆
いつかは絶対に書きたかったお話がやっと形になった感じですね。
大満足です。
リクオ様、鴆さん、そしていつもこの拙いサイトを見てくださるみなさん、
メリークリスマス!!
サンタさんにプレゼントをもらえるような優しい心の持ち主様は
続きを読むからどーぞ!!


「イタズラ。」





ちょっとしたイタズラだったのだ。


ある夜のこと。
珍しく鴆のほうからリクオに会いに行った。
いつもはリクオから訪ねていくばかりで、
行って部屋にでも少し顔を出して驚かしてやろう。
そんな軽い気持ちだった。

本家の妖怪たちには薬の補充だと言ってごまかして、
リクオの部屋に向かえば襖が開けっ放しになっている。
これは好都合と中を覗き込めば、
リクオが部屋の真ん中で携帯を見つめながら難しい顔をしていた。
「?」
気になったので少し様子を見ようと思った矢先、
何かを決意したかのようにリクオは一人うなづくと
携帯をいじりだした。
どうやらメールを打っているらしい。

そう、思ったとき。
懐の鴆の携帯が震えた。
マナーモードにしてあったのだが
もしやと思い、携帯をあけてみると
リクオからのメールが一通。
どうやら自分にあててリクオはメールを打っていたらしい。

メールを開けるとそこにはたった一言。
『好きだ。』

!!!???
思わず部屋のリクオに声をかけようかと思ったその時。
「鴆のやつ・・驚くかな・・?」
という小さなつぶやきがリクオの部屋から聞こえた。
その後クスクスと笑い声まで聞こえてくる。

なるほど。
ちょっと考えて、鴆はこの可愛いイタズラに乗ってやることにした。
携帯を開き、リクオに返信をする。
内容は『分かった。祝言あげよう。』
送信ボタンを押すと部屋の中のリクオの携帯が鳴った。
リクオは携帯の画面を見てからすぐに返事を送ってきた。
『嘘だよ(笑)』

予想していた返事である。
鴆はすぐさま返事を送った。
『異論は認めん。』

またもやリクオの携帯が鳴る。
画面を見たリクオがしばし固まった。
「・・・・・えっ?ちょっ・・・!!・・」
意味などない言葉を一人つぶやきながら、
部屋の中のリクオがあからさまのうろたえている。
その様を笑いこらえながら観察していると
またもや鴆の携帯が震えた。
『嘘!!嘘なんだって!!』
・・・焦っている。
笑いをかみ殺しながら返事を打った。
『男に二言はないだろ?好きなんだよな?
俺もだぜ?その証拠に部屋の外、見てみろよ。』

リクオの携帯が鳴る。
「・・・外ぉ?」
言いながらリクオは自分の部屋から一歩外に・・・
出たところに無言で笑い転げる鴆がいた。

「~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!???」
声にならない悲鳴とはこういうのを言うのだろう。
その反応を見て鴆はさらに床の上を転がった。
「ははっ・・くくく・・どうだ?びっくりしたろ?」
床に転がったまま鴆が得意満面の顔で言えば、
ゴン!
と容赦のないリクオの拳骨が飛んできた。


「いってぇな~。」
「馬鹿みたいなイタズラするからだ馬鹿。」
「何度も言うなよ。」
「馬鹿。」
とにかく二人、リクオの部屋に座ってさっきからこの問答が繰り返されている。
「なんだよ。驚かしてやろうって思って・・・いつから覗いてたんだよ?」
「『好きだ。』が送られてくるちょっと前からだな。」
「全部じゃねえか!!」
リクオがまた拳を振り上げる。
その拳が自分にヒットする前に鴆はその腕ごとリクオの体を抱きしめた。
「あんなイタズラを先に仕掛けたのはリクオだろ?
俺はちょっとのっかってやっただけじゃねぇか。」
こめかみに口付けを落としながら囁けばリクオが腕の中でおとなしくなった。
「でも、俺は嘘なんてひとつ書いてないぜ?」
そう鴆が言えばリクオがいぶかしげに顔を上げた。
「お前、この前ゆってたよな?
人間の男は18にならないと結婚できないんだって。
妖怪のお前はもう元服も済ませてるけど・・・
四分の三はお前、人間だもんな。」
「・・・なんの話だ?」
見上げるリクオの顔に疑問の表情が浮かぶ。
それを見てふっと笑うと、
「リクオ。お前が・・18になったら、祝言あげねぇか?」
「!!?」
リクオの目が驚きに見開かれる。
「公にとか正式にとかじゃなくてよ。形だけでいいから。
・・・これから一生、一緒にいよう。って。
なんだってけな?こういうの人間の世界で。」
「・・・それって・・鴆・・プロポーズ・・?」
あーそうそう。なんて鴆が呑気に返事をしてくるが・・
プロポーズ?鴆が?・・・俺に?
最初によぎった感情は疑問で、
一呼吸置いた後に、いろんな感情がよぎった。
でも一番、大きくよぎったのは・・・喜び。
嬉しいと不覚にも涙がこぼれそうになった。
「鴆・・・それって本気で言ってるのか?」
鴆の着物を握り締め、目をまっすぐに見つめる。
鴆の緑の目に映る自分は今にも泣きそうな顔をしている。
「だから、俺は嘘はひとつも書いてねぇって言ってんだろ?
男に二言はねぇ。そうだろ?」
自分は不器用だ。
こんなにも嬉しいと思う自分がいるのに、
それを言葉にも声にも出せなくている。
優しくて穏やかな鴆の目が伏せられて、
自分も目を閉じた。
その閉じた目とまつげが濡れた気がしたから、自分は泣いてしまっているんだろう。
情けない。
引き付け合うように重なる唇から、
この気持ちが伝わればいいのにとリクオは思った。


それは、
ちょっとした、
イタズラだったのだ。

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