ぬらりひょんの孫の非公式ファンサイトです。 基本、鴆×夜若の小説ブログになります。 管理人・蜂蜜林檎のつれづれなるままに、 萌えをぶつけていくだけのブログです。 ・鴆×夜若、大プッシュ☆ ・鴆は攻めだぁー! ・夜若は受けだぁー! ・全てのことよ、ドンと来い! な方のみ、ご覧ください。 非難・中傷・荒らし、おことわりです。
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仕事中に突然、小説が書きたくなり、
家に帰ってソッコー書き上げました!!
きっかけは、リクオ様はきっと動物に好かれるハズだ!とゆーところから。
化猫屋でモテモテなリクオ様、どんな動物にも優しい上にモテモテなハズ!
ぬら孫で動物といえば・・・河童犬だろ!!
となったのです。
よくみると可愛い気がしませんか?河童犬・・・
う~ん、微妙?
まぁ、ともかく!!
動物相手にやきもちを妬く旦那が書きたかったのです。
動物相手だとかわゆい夜リクオ様を書きたかったのです!!
(力説。)
まぁ、そんな感じの勢いの小説ですが、
心の広さが小宇宙(と書いてコスモと読む。)な方は、
よろしければ続きを読む。からどうぞ!!
我が家に(河童)犬がやってきた!
「こら!くすぐったいって!!」
その犬はまっしぐらにリクオに向かって走り出し、
飛びついてはヒュンヒュンと鼻を鳴らして、
尾を千切れんばかりに振っている。
そんな和やかな風景が奴良組本家に広がっていた。
河童犬が奴良組の本家にやってきた。
それにはちゃんとした理由があった。
リクオの足が遠野から遠のいてからというもの、
里の河童犬は元気をなくしていた。
大好きなキュウリも残すほどである。
河童犬はリクオに大変なついていた。
初めはリクオを畏れで転ばして恥をかかせたものだが、
リクオ当人はそんなことは気にもせず、
遠野にいる間、よく河童犬の面倒をみてやっていた。
川でわざわざ冷やしたキュウリをやったり、
棒きれを投げて遊んでやったり、
芸をしこんでみたり。
自分を可愛がってくれるリクオに河童犬がなつくのはすぐだった。
しまいには釜で眠るリクオの番をするほどなのだから、
そのなつきようもリクオの可愛がりようも分かるというものだ。
そこまでリクオになついていた河童犬が
リクオに焦がれ、寂しげに鳴く様を
赤河童がさすがに哀れと思い、
イタクたちに河童犬とリクオをあわすよう
申し付けたのだ。
「ほら。落ち着けって!お手、おかわり、伏せ!!よしよしよし・・・。」
自分にのしかかかり、しまいには押し倒して顔をなめてくる河童犬に、
普段表情をあまり出さないリクオも満面の笑みで答えてやっている。
「わりぃなぁ、リクオ。急に押しかけてよ。」
今は夜。
女になった淡島がリクオに笑いかける。
「良かったね。河童犬。」
ケホと咳き込みながら言うのはイタクの背中にチョコンと乗った紫だ。
だいたいのいきさつを聞いたリクオは喜んでしばらく遠野の友人たちに滞在するように言った。
それが・・・鴆にとっての苦労の日々の幕開けだった。
次の日の朝、リクオに会いに意気揚々と本家に顔を出した鴆がいた。
「よお!リクオ!」
「鴆くん!来てくれたんだ!?」
嬉しそうに出迎えてくれたのは昼のリクオ。だがいつもと違う。
「リクオ、そいつは?・・犬??」
正座をしたリクオに膝に頭を預けるようにして一匹の犬が眠っている。
見たことのない妖怪だ。
「この子はね、河童犬っていって・・・」
ことのあらましを鴆が理解するのに時間はかからなかった。
「へぇ~。遠野でね・・ずいぶんなつかれたもんだなぁ。」
「かわいいでしょ?」
・・・・・・厳密に言えばその犬を可愛らしいと表現するのはいかがなものかと
鴆はちらっと思ったのだがリクオが嬉しそうに笑うので言わないことにした。
そこで河童犬が鴆に気がついた。
興味ありげにフンフンと近づいていく。
「よぉ。河童犬ってぇのか・・よろし」
よろしくと言おうとした自分を撫でようとした鴆の手に、
河童犬は問答無用で噛み付いた。
「いってぇぇーーーー!!!」
犬の本気というのは怖いもので、まして河童犬は遠野の番犬。
噛まれれば・・・痛い。
もんどりうって床を転がる鴆をみてリクオが慌てる。
「大丈夫!?鴆くん!!こら、ダメじゃないか!!」
しかられても本犬はどこ吹く風でリクオの着物のすそにじゃれついている。
その光景を見ながら鴆は思った。
こいつは敵だ・・と。
犬というのは本能の生き物である。
どうやら、リクオと恋仲である鴆を
雰囲気から察したのだろう。
自分からリクオを奪う敵だと認識してしまったようなのだ。
それからは鴆は散々な目に会うハメになった。
リクオに近づこうとすれば番犬よろしく見張っている河童犬に歯をむいて威嚇され、
(鴆は悪くないと思うのだが怖がらすんじゃない!となぜかリクオに叱られるのだ。)
せめて餌付けをしてみようと好物のキュウリを差し出せば、
畏れを使われ転ばされ、したたかに背中を打った。
(いきなりされるとびっくりするだろ?なんてリクオは笑うのだが相当痛かった。)
昼は昼で姿が変わってもリクオになついたままの河童犬。
せっかくリクオが長期の休みとやら入ったのに当然昼の間は河童犬に構ってばかりで、
鴆には見向きもしない。
(その事実にこっそり涙したのは内緒だったりする。)
河童犬が本家に来てから数日がたった・・夜のこと。
「なんだ?なんかやつれたか?鴆。」
その日はしばらくぶりに鴆の屋敷で酒を酌み交わしていた。
夜の姿になったリクオはふらりと薬鴆堂にやってきた。
「・・・そうみえるか?」
誰とどいつのせいだとおもっているのか、この恋人は。
鴆とてやつれたくてやつれているわけではないというのに。
「また具合でも悪いのか?もう休んで・・んっ・・」
的外れなこというリクオの唇を鴆は無言でふさいだ。
視界の端で朱塗りの盃がコロンと二つ転がる。
「・・・今日はアイツに構ってやらなくていいのかよ。」
腕の中にリクオを抱き込んで顔を口付けの距離のまま鴆が聞いた。
「アイツ・・?河童犬のことか?」
そうだよ。
リクオの肩口に顔を埋めた鴆が苦々しく口走った。
その姿があまりにも・・・可愛くて。
「ふっ・・くくっ・・なんだ鴆。やきもちか?」
「うっせぇ!誰が妬くか!!犬なんぞに!!」
ますますムキになるところが年上とは到底思えない。
リクオはそれこそ犬にするようにぐりぐりと頭を撫でてやった。
「犬扱いすんな。」
「犬よか可愛いよ。お前は。」
くすくす笑いながらそんなことをするものだから。
鴆は無言でリクオに口づけると濡れ縁にリクオの体を押し倒した。
翌日。
ヒュンヒュン鳴いてリクオにすがりつく河童犬の姿があった。
「河童犬。また会いに行くからね。僕もさみしいんだよ?」
嫌々と河童犬がリクオの着物の裾を噛んでひっぱる。
「キミは遠野の里の番犬だろう?じゃあ、大事な里をちゃんと守らなきゃ。
僕にもここでやることがあるようにキミもやることがあるのはわかるだろう?」
キューンと寂しげに鼻を鳴らす。
よしよしと頭を撫でられて、噛んでいた裾を放した。
「また会おうね、河童犬。元気でいるんだよ。会いにいくからね!!」
ほらいくぞとイタクたちにうながされて、河童犬は奴良組を後にした。
一度だけリクオを振り返り、元気よくワンと鳴いた。
イタクたちを見送り、門くぐって戻ってきたリクオを
鴆はぎゅっと抱きしめた。
リクオの目元がすこし赤くなっていたからだ。
「泣くなよ。会いに行ってやるんだろ?」
腕の中のリクオが小さくうなづいた。
そんなこんなで鴆にとっては災難続きだった日々が・・・・・
数ヶ月ごとに繰り返されることになるのだということに
誰も気づいていなかったのだった。
終☆わ☆れ☆