忍者ブログ

ぬらりひょんの孫の非公式ファンサイトです。 基本、鴆×夜若の小説ブログになります。 管理人・蜂蜜林檎のつれづれなるままに、 萌えをぶつけていくだけのブログです。 ・鴆×夜若、大プッシュ☆ ・鴆は攻めだぁー! ・夜若は受けだぁー! ・全てのことよ、ドンと来い! な方のみ、ご覧ください。 非難・中傷・荒らし、おことわりです。

   
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

白い椿・後日談・・略略・・・。
こんばんは。

暑い!

もう夏日ってゆうか夏ですよね・・・。
そんな中、春のお話UP。
リクオ様がまだ鴆さんのおうちにきて間もないころのお話です。
もじもじしちゃうリクオ様が可愛くて書いてしまったのですが・・
書いたときはまだ寒いぐらいで
桜もちょいちょい残ってたりしたので・・・
季節感がちょっと・・・(汗)
まぁそこは華麗にスルーしてください。
ではでは、夏の話はまたいつか書くとして。
初々しいリクオ様が気になる方、
続きを読むからドーゾ!!

追記・いつもコメントありがとうございます!!
    がんばりまーす!!

リクオ男娼パロ
白い椿・後日談・5

リクオがまだ鴆の屋敷に来たばかりの頃。
リクオは他の妖怪たちになじむこともできずにいた。

部屋にこもってはすることもなく、
なじむまでは・・と鴆もリクオの好きにさせていた。
せめて暇つぶしになればと
書庫の本を読んではどうだ、といってやった。
「書庫?」
「ああ。この前案内したろ。」
「でも・・俺が読めるような本なんてあるのか?」
鴆はそこでふと気がついた。
「ひょっとして、リクオ。お前、字は?」
もしかするとリクオは字が読めないのではないだろうか?
「そんなことはねぇよ。読み書きならできる。」
「そうか。じゃあ、本も読めるだろ?」
「なんか専門書ばっかりそうだったじゃねぇか。」
ああ、そういうことか。
いまさらながら合点がいった。
「大丈夫だって。うちの書庫は自慢だからな。
専門書もあるが物語とかもおいてあるぜ。
それなら読めるだろ?」
それなら・・とリクオを連れて書庫に向かった。

初めの何日かはリクオも本を読んで部屋でくつろいでいた。
しかし、何日もとなってくるとさすがに飽きてくる。
外の空気が吸いたくなって、
リクオは庭へ出てみることにした。
様々な木や花が植えてある庭は主に似て繊細で手入れの行き届いたものだった。
庭には桜の木が何本が植えてあって花を咲かせていた。
そっとその木に触れてみる。
久しぶりに嗅ぐ春の香り。
今朝会ったばかりだというのになんだか鴆が恋しくなってしまった。

なんとなく鴆に会いたくなって
屋敷の中をぶらりと歩いてみる。
診察室が調剤室で主に仕事をしていると言っていたが・・
さて、どこだったか?
考えながら歩いていると足元に何か触れた気がした。
なんだ?と下を見ると小さな壷や竹筒の姿をした妖怪がこちらを見ていた。
たしか・・つくも神と呼ばれていた気がする。
「よう。」
声をかけるとぴょんぴょん跳ねて返事をする。
その姿がとても可愛らしかった。
「俺はリクオってんだ。よろしくな。」
リクオがにこりと微笑むとさらに飛び跳ねた。
なんだがよく分からないが喜んでくれたらしい。
「なぁ。鴆がどこにいるか知らねぇか?」
聞けばこっちこっちとぴょんぴょん、廊下の奥のほうに飛び跳ねていった。
それをゆったりとした足取りでついていく。

着いた部屋は診察室だった。
つくも神たちにありがとうというとまた嬉しそうに跳ねてどこかに行ってしまった。
「おや。鴆様。あちらはどなたですかな?」
客の三つ目鬼に言われて、鴆は入り口に目を向けた。
そこには入りづらそうに襖ごしにこちらを伺うリクオの姿があった。
「リクオ。どうしたんだ?そんなとこいないで入れよ。」
おずおずとリクオが鴆のとなりに座る。
「・・邪魔・・したか?」
上目遣いにそんなことを聞いてくる。
そんな姿が愛おしい。
「大丈夫だ。患者は今はいねぇから。」
じゃあそいつは?
といわんばかりに首をかしげる。
「こいつはな、うちの客だ。定期的に薬草を届けに来てくれるんだ。」
三つ目鬼は鴆の言葉にうなづくと
「で、こちらの方は?」
「あー。そうさな・・俺の大事なおひとだよ。リクオってんだ。」
大事・・その言葉がじわりと染みた。
「はじめまして。」
リクオがふわりと笑っていうと三つ目鬼の顔が見る間に赤くなった。
「やっ・・そのたいしたべっぴんさんですなぁ・・・。」
そんな三つ目鬼の言葉に
だろう!?と胸をはって鴆が答えている。
嬉しいけれど恥ずかしいから止めて欲しい。

しばらく話をしてこれ以上はお邪魔だろうから・・と三つ目鬼は帰っていった。
「リクオ。」
手招きされて鴆の腕の中に収まる。
「どうしたんだ。急に診察室に来てくれて・・本、読んでたんじゃねぇのか?」
鴆のその言葉にリクオは言いづらそうに顔をそむけ、
「その・・鴆に・・・会いたくなって。」
と言った。その顔がほんのり赤く染まっている。
リクオがいつもいる鴆の自室からここまで対して離れているわけではない。
それほどの距離なのに。
会いたいと言ってくれるのか、この恋人は。
「そっか。」
と鴆がリクオの頭を撫でると
胸元に顔を埋めたリクオが
変だろ・・?とかすかに言った。
「俺は嬉しいぜ。いつだって、俺もリクオに会いたい。」
その言葉をきいて、リクオはまたふわりと花の様に微笑んだ。

夜。
夕餉の後の晩酌の相手をリクオがしてくれる。
片口から酒をついではぽつりぽつりと話をする。
そんな穏やかな時間が好きだった。
「そういや・・リクオはどこで読み書きを覚えたんだ?」
茶屋に勤めだした時だろうか?
「昔、旗本の親父に囲われてたっていっただろ?そこでな。」
五つか六つのリクオを拾ったその男は、
自分のことを「旗本さま」とリクオに呼ばせ、
離れにリクオを置いて可愛がっていたらしい。
可愛がるついでに読み書きや華道、囲碁や将棋、三味線などの教養を教えた。
これがのちのちリクオのためになったのだが、
たまに女物の着物を着せて愛でていたりしたため、
女物の着物の着付けができるようになったのはあまり身にならないことだが。
その『旗本さま』が結構な若さで亡くなってしまい、
それまでリクオを目の敵にしていた奥方に屋敷を追い出されたという。
「それからしばらくは道で客を取ってそいつの家に上がり込んだりしてた。」
「そうか。・・わりぃ。言いたくなかったか?」
「別に自分が不幸をしょってたとは思ってねぇよ。
鴆は・・そんな俺を嫌にはならないか・・?」
元は男娼である自分。
生きるためとはいえ、自分は鴆以外の男とも肌を重ねたのだ。
「そんなこと・・あるわけねぇよ。
リクオが・・・俺に出会うためにそうやって生きてくれたんだと思うから。」
「お前に出会うために?」
そう。辛い思いもしただろう、悲しい思いもしただろう。
なのに、リクオは今ここにて自分のそばにいてくれる。
それがただ嬉しかった。
「なぁ、リクオ。今の生活はお前を苦しめちゃいないか?
屋敷にも・・まだ慣れないんだろう?」
そういった鴆の目が自分を見透かしているような気分だった。
「たしかにまだ屋敷には・・慣れねぇけどよ。
でも、ここにはお前がいる。
ここにいるほかの妖怪たちは鴆の大事なものだ。
俺もそいつらと同じように・・・お前の大事なものになりたい。」
鴆が隣に座るリクオをふわりと抱きしめた。
「鴆・・・?」
「ほんとに・・お前は・・。」
愛しくてかなわない。
「ずっと・・俺のそばにいてくれよ。
大事にするから。一生。」
そういってそっと口付けた。
甘い甘い唇が春の香りと混ざり合った。

それからしばらく。
リクオは他の妖怪たちと積極的に話をするようになった。
初めは警戒していた蛙とも親しげに話すし、
患者たちにも笑顔を見せる。
問題は・・・そのリクオの笑顔が振りまかれるたびに、
その笑みに飲み込まれてしまう者が続出したという事実。

 

PR
   
Comments
NAME
TITLE
MAIL (非公開)
URL
EMOJI
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
COMMENT
PASS (コメント編集に必須です)
SECRET
管理人のみ閲覧できます
 
Copyright ©  -- あさきゆめみし☆ --  All Rights Reserved

Design by CriCri / Material by The Heart of Eternity / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]